放射線部

奈良県総合医療センターは、奈良北部の基幹センターとして、地域医療に貢献しています。
奈良県総合医療センター中央放射線部では、放射線を利用した胸部や骨などの撮影をはじめとして、CTやMRなどの画像診断、IVRと呼ばれる身体にメスを入れないで手術を行う治療など、最先端の医療を担っています。また、出来る限り被ばく低減に努めながら、新しい技術を取り入れ、よりよい診療画像を提供しています。当センターでは、従来からデジタル化の推進が行われてきており、現在では全ての装置がフィルムレスで運用されています。
中央放射線部では、皆様に安心して検査・治療を受けていただけるよう、今後も最新装置の導入の推進と、専門技師取得等による技術向上に努めていきます。

 

 

中央放射線部の概要

一般撮影

平成30年5月新センター移転に伴い、撮影室を4部屋に増築し、全ての一般撮影検査をFPD(フラットパネルディテクタ)方式に変更しました。一般撮影とは主に胸・腹部・骨等をX線で撮影することです。特に整形領域ではスポーツ医学専門の撮影を行っています。また、外反母趾等専門分野に対応する為、安全に下肢の荷重ができる専用撮影台(図1)を2台設置し整形外科の要望に対応しています。長尺撮影装置(図2)も2台に増設し、患者さんの撮影時間および待ち時間短縮に努めています。

FPD式撮影台

FPD式撮影台

荷重撮影台

(図1)荷重撮影台

長尺撮影装置

(図2)長尺撮影装置

 

 

ポータブル撮影装置

  • 撮影室への出室困難な患者さん(重症状態、救急搬送後の処置中および手術中の位置確認や手術直後の容体確認)に使用しています
  • ポータブル撮影装置にもFPDを使用しています

 

マンモグラフィ

乳房専用のX線撮影装置です。乳房を薄く均等に伸ばした状態にして撮影します。乳がんの初期症状である微細な石灰化や腫瘤などを検出することができます。基本的には左右の乳房それぞれ、上下と斜め方向から、計4回の撮影を行います。新病院ではFPD方式のマンモグラフィ装置が新規導入され、被ばく線量低減と画質の向上が実現されています。

ポータブル撮影装置(島津社製)

ポータブル撮影装置(島津社製)

乳房撮影装置(FUJIFILM社製)

乳房撮影装置(FUJIFILM社製)

 

 

歯科・口腔外科撮影

  • 平成30年5月より口腔外科が開設され、それに伴いデンタル・セファロ・パントモ撮影装置を新しく導入しました
  • デンタル撮影(図1)は歯根や歯槽骨の状態、智歯(親知らず)の状態を診ることができます。また歯科インプラント(人工歯根)植立の計画にも用いられています
  • セファロ撮影(図2)は主に歯列矯正治療の分野で撮影を行います
  • パントモ撮影(図3)は装置が顔の周りを回りながら撮影を行い一枚の画像に全ての歯を撮影することができます、また顎関節断層撮影(開口閉口)も可能です
デンタル撮影装置

(図1)デンタル撮影装置

セファロ撮影装置

(図2)セファロ撮影装置

パントモ撮影装置

(図3)パントモ撮影装置

 

 

X線TV検査

当センターのX線TV検査室ではフラットパネルを搭載した装置を用い、検査、治療を行っています。

  • 図1の装置は主に胃透視など消化管の検査に使用しています。胃透視の他に注腸検査、尿路検査、脊椎造影検査、子宮卵管造影検査なども行っています。】
  • 図2、図3の装置では内視鏡検査時に透視を行い、位置確認をしながら内視鏡を適切な位置に進め、治療や診断を行う際に使用しています。【主な検査は気管支造影、大腸ファイバ、ERCPなどです。】
    *図3の日立社製装置は、ERCP等の治療に特化した装置で新センター移転に伴い新設されました。
東芝製X線TV装置(現キャノンメディカル)

(図1)東芝製X線TV装置
(現キャノンメディカル)

東芝製X線TV装置(現キャノンメディカル)

(図2)東芝製X線TV装置
(現キャノンメディカル)

日立メディカル製

(図3)日立メディカル製

 

 

骨密度測定装置

当センターでは、GE社製の骨密度装置を設置し、整形外科や婦人科領域などにおける骨粗しょう症の予防、診断および治療に取り組んでいます。骨折すると痛みが強い脊椎部・大腿骨部の骨密度をX線を照射することで直接測定することができます。測定時間は約10分以内で、痛みも伴いません。

 

体外衝撃波結石破砕装置(ESWL)

当センターでは、尿路結石の治療として、体外衝撃波結石破砕装置(ESWL)を導入しています。身体に傷をつけることなく、体外から衝撃波を当て結石を破砕し、結石を小さくすることにより尿とともに体外への排泄を促します。また、消化器内科において、胆石の治療も行っています。
*この装置は新センター移転に伴い新装置に更新しました。

骨密度測定装置プロデジー(GE社製)

骨密度測定装置プロデジー
(GE社製)

結石破砕装置ドルニエ(メドテック社製)

結石破砕装置ドルニエ
(メドテック社製)

 

 

CT検査

CT検査とはX線を用いて体の横断面を撮影できる検査です。また撮影した画像を処理することにより横断面だけでなく、様々な方向の断面で体の内部を観察できるうえ、3D画像を作成することもできます。
CT検査は緊急性に優れ、全身どの部位でも検査できるため、早期に病気を見つけるための重要な検査となっています。
単純撮影の場合約5分、造影剤を使用した場合でも約15分で検査は終了します。造影剤を使用すると、血管の走行や血流の状態・病巣もよりわかりやすくなります。
※新センターではCanon社製320列及び80列の装置を新設し、診断の向上や待ち時間の軽減に努めます。特に320列の装置では16cmの範囲を最速0.275秒で撮影できるため、心臓の動きや脳の血流など、「動き」を動画像で捉えることもできます。
※OP室にも新装置を導入し、術後撮影や、重症病棟の患者さんのCT検査を行います。

Canon
Aquilion PrimeSP 80列

Canon
Aquilion ONE 320列

Canon
Aquilion ONE 320列

SIEMENS
SOMATOM go 16列

 

 

MRI検査

  • MRI検査は,磁石と電波を用いて体内の水素原子の分布を画像化する検査です
  • X線による被ばくがなく,造影剤を用いずに頭部血管などを描出することができます
  • ペースメーカーやクリップ・インプラントなどの体内金属を埋めこまれている方や閉所恐怖症の方は,検査を行えない場合があります

※新センターでは5月から新たにSIEMENS社製3.0T装置と1.5T装置を導入し、従来のPHILIPS社製3.0T装置と合わせて3台体制で検査を行い、画質向上及び検査待ち時間短縮に努めます

3.0T装置(SIEMENS社)

3.0T装置
(SIEMENS社)

1.5T装置(SIEMENS社)

1.5T装置
(SIEMENS社)

3.0T装置(PHILIPS社)

3.0T装置
(PHILIPS社)

 

 

血管撮影

血管造影とは血管の状態や血液の流れを調べる検査です。鼠径部の付け根または腕の動脈からカテーテルという管を通して造影剤を目的の血管に流しながらX線撮影をし、診断や治療を行います。
大きな特徴としてカテーテルという管を使って手技を行うため患者様に大きな傷を付ける事なく(非侵襲的に)血管を拡張したりステントという器具を使い血管を形成したりまた、塞栓物質やコイルを使って血管や腫瘍を塞栓したりします。
新センターでは装置を1台新設し3台体制となります。1台はシングルプレーン(カメラがひとつ)の腹部専用血管撮影装置、あと2台はバイプレーン(カメラがふたつ)の頭部及び心臓専用血管撮影装置となります。

Siemens社製(腹部専用)

Siemens社製
(腹部専用)

Phillips社製(頭部・心臓専用)

Phillips社製
(頭部・心臓専用)

 

 

ハイブリッドOPE室

  • ハイブリッド手術室は、手術台と心・血管X線撮影装置を組み合わせた手術室のことで、手術室と血管造影室、それぞれ別の場所に設置されていた機器を組み合わせることにより、最新の医療技術を提供します
  • ハイブリッド手術室は、手術のみでは到達困難な部位に対し治療が可能となり、カテーテルのみで治療できない病変に対しても手術と同時に行うことで治療ができます。X線撮影を行い、直ちに高画質な3次元画像を作成し観察しながら、その場で大動脈瘤治療、あるいは血管修復術の手術であるステントグラフトなどの先進的な手術を迅速かつ安全に実施することが可能となります
シーメンス社製ARTISpheno

シーメンス社製ARTISpheno

シーメンス社製ARTISpheno

シーメンス社製ARTISpheno

 

 

核医学検査

核医学検査は、微量の放射線を放出する放射性医薬品を静脈より投与し、体内臓器から放出されたガンマ線をガンマカメラと呼ばれるもので収集し、画像化しています。検査の特徴としては形態的画像だけではなく、血流や代謝などの機能的な画像を得ることができます。また、体のあらゆる部分の検査が可能で、検査部位によって検査方法が大きく異なります。

 

当院で行っている主な検査

  • 骨シンチグラフィ
  • 心筋シンチグラフィ
  • 脳血流シンチグラフィ
  • 脳シンチグラフィ(認知症、てんかん疾患等)
  • 腎シンチグラフィ
  • 唾液腺シンチグラフィ
核医学装置(GE社製)

核医学装置(GE社製)

 

 

PET-CT検査

PET-CTは、微量の放射線を放出する放射性医薬品を静脈より投与し、体内臓器から放出された消滅放射線をPET機器と呼ばれるもので収集し、画像化しています。検査の特徴としては悪性腫瘍の評価や、転移、再発の検査に優れています。また、一つの機器でPET(機能、代謝画像)とCT(形態画像)を撮影することができます。同時に撮影することで、それぞれの画像を重ね合わせる(フィージョン)ことにより、より精度の高い画像を提供することが可能になります。

 

PET-CT検査保険適応疾患

  • てんかん
  • 心疾患
  • 悪性腫瘍
  • 血管炎
PET-CT装置(GE社製)

PET-CT装置(GE社製)

 

 

放射線治療

放射線治療は、手術、化学療法と並び、がん治療における3本柱の一つです。
当センターでは、悪性腫瘍からケロイド等の良性疾患まで様々な疾患に対し放射線治療を行っております。
一般的に放射線治療は、「リニアック(直線加速器)を用いた、X線による外部放射線治療」と、「密封された放射線同位元素を使用する小線源治療」の二つに分けることができます。
当センターでは 「リニアックを用いた、X線による外部放射線治療」を行っております。

 

当センターの放射線治療装置(リニアック)について
当センターは、平成30年度の新センター移転に伴い、ELEKTA社の最新放射線治療装置を2台導入しました。

放射線治療室1 VersaHD(ELEKTA社)

放射線治療室1
VersaHD(ELEKTA社)

放射線治療室2 Synergy(ELEKTA社)

放射線治療室2
Synergy(ELEKTA社)

 

 

画像情報管理

放射線部門における画像は、胸部などの一般撮影から、心臓血管撮影などの動画など、集中的にサーバーで保管管理され、外来や病棟、手術室などでモニターで観察されるようになっています。尚、従来、他院に紹介される場合は、重いフィルムを持参していただいておりましたが、センター内フィルムレス化に伴い、データを書き込んだCDを持参していただく様になっております。

 

画像情報管理は、医用画像のセンター内での有効利用を促進するため、総合医用画像サーバを設置し、電子カルテと統合することにより、外来、病棟においてモニター観察ができる環境を構築しております。また、中央放射線部における検査情報などを一元管理しています。

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