産婦人科(産科・婦人科) 
-治療について-

産科

妊婦健診

毎回、血圧、検尿、むくみを検査します。適宜、経腟超音波検査および経腹超音波検査が行われます。妊娠時期に応じ、3回に分け血液検査などの諸検査を行います。

■妊娠初期~26週:
胎児の発育および分娩予定日が確認されれば、4週間毎の健診です。妊娠20週を超えると腹囲と子宮底長の計測が加わります。妊娠初期検査として、貧血、感染症(梅毒、B型肝炎、C型肝炎、HIV、トキソプラズマ、サイトメガロウイルス)、血液型、不規則抗体、血糖値などの検査を行います。
※妊娠初期より母子手帳をお持ちください。

■妊娠26週から35週:
2週間毎の健診です。妊娠中期検査として妊娠27週前後に貧血、不規則抗体、成人T細胞白血病抗体(HTLV-I)、クラミジア抗原、血糖値などの検査を行います。

■妊娠35週から40週:
1週間毎の健診です。 妊娠中期検査として、妊娠35週前後に、産道(膣)の細菌検査(B群連鎖球菌:GBS)、手術前検査(血液検査、止血検査、心電図、胸部X線)を行います。手術前検査は、緊急帝王切開を想定して、すべての妊婦さんにおいて前もって行っています。

■妊娠40週以降:
11週間に2~3回の健診を行い、ノンストレステスト(NST)を行います。場合により入院管理 が必要になります。

■ノンストレステスト(NST):
胎児の心拍数と子宮収縮の状態から、体内の胎児の環境を評価する検査です。検査に40分程度かかります。異常が見つかった場合やハイリスク妊娠の方は、追加検査や入院管理が必要になることがあります。

■周産期ハイリスク外来、超音波外来:
多胎妊娠、糖尿病合併妊娠、妊娠高血圧症候群、高血圧・腎疾患合併妊娠、膠原病合併妊娠、前期破水、胎児発育遅延、子宮筋腫合併妊娠、不妊・不育、胎児病その他を伴う妊婦さんはいわゆるハイリスク妊娠です。外来での継続管理又は入院管理が必要です。 血液検査や超音波検査等を追加することがあります。

■助産師外来:
妊娠中や分娩前後の疑問や注意事項等について、助産師が丁寧にアドバイスします。

■母親学級、両親学級:
産科病棟助産師が積極的に取り組んでいます。妊婦相談にも積極的に取り組んでいます。立会い分娩を希望される方は、両親学級への参加をお願いします。

■乳房(母乳)相談:
産科病棟助産師が乳房マッサージなどの指導を積極的に行っています。

■妊娠・授乳中の服薬指導:
妊娠・授乳中に使用するくすりについて薬剤部の協力のもと、妊婦や胎児・新生児への影響についてわかりやすく説明指導します。

婦人科

■細胞診外来:
細胞診(子宮腟・頸部、体部)異常への対応を行っています。

■婦人科がん精密検診:
コルポスコピー(腟拡大鏡下の生検)、子宮内膜生検、各種画像診断、腫瘍マーカー測定などにより婦人科がんの発見や診断を行っています。

■腫瘍外来:
子宮頸がん、子宮体がん、卵巣がん、外陰がん、その他の婦人科悪性腫瘍の患者さんに対し、手術・化学療法・放射線療法などを行います。その後は定期的に触診、腫瘍マーカー、細胞診および画像検査を行い、再発の早期発見のために慎重にフォローアップします。卵巣がんに関しては、BRCA遺伝子検査等も考慮し、結果により異なる分子標的薬を選択します。また当院はがんゲノム医療連携病院に指定されており、保険診療として行うがん遺伝子パネル検査の適応を診断します。

■腹腔鏡・ロボット手術外来:
低侵襲な鏡視下手術(腹腔鏡下、ロボット支援下、子宮鏡)が可能であるかを検討します。子宮筋腫や子宮内膜症に対しては、腹腔鏡下手術による低侵襲手術を心掛けています。ロボット支援手術(ダ・ヴィンチ)も積極的に行っており、平成30年11月に奈良県内では初の施設認定を取得しました。腹腔鏡下子宮体癌手術の施設認定も取得しており、悪性腫瘍に対する鏡視下手術も行っています。

■LEEP(リープ)外来:
子宮腟部上皮内病変を外来手術で治療できます。
(子宮頸部の異形成から初期がんまでが対象になります。)

■子宮鏡外来:
外来日帰りにて子宮鏡検査を行い、子宮内膜ポリープや子宮粘膜下筋腫の有無を検索します。

■不妊・内分泌疾患:
基礎体温、卵胞発育モニター、子宮卵管造影検査、血液検査等を行います。

■骨盤臓器脱(性器脱):
保存的治療か手術療法かを検討します。

■子宮筋腫、子宮内膜症の保存的療法:
手術のみではなく、内服や注射による保存的治療も行っています。

ホルモン補充療法:
更年期症状(のぼせ、冷え、発汗、肩こり、いらいら等)や骨粗鬆症に対して行います。

産科実績

産科入院患者背景
入院適応 2017 2018 2019 2020 2021 2022 2023
分娩総数 475 659 712 617 603 691 635
早産 103 122 97 99 103 105 94
正期産(37~41) 391 537 608 518 499 581 541
経腟分娩数 328 442 506 379 382 405 364
器械分娩 8 27 31 17 26 27 16
帝王切開術数 146 217 206 229 263 286 268
多胎妊娠 24 44 37 38 42 36 42
切迫早産・前期破水(入院管理) 190 289 238 130 104 144 138
妊娠高血圧症候群 27 25 32 39 61 42 29
子癇発作 1 6 4 0 4 1 1
胎児発育不全 15 39 38 33 35 24 42
前置胎盤 13 22 25 12 6 16 17
低置胎盤 3 5 2 7 7 12 18
常位胎盤早期剥離 3 16 12 8 7 3 16
胎盤遺残(癒着胎盤を含む) 0 13 20 31 14 27 26
子宮動脈塞栓術 2 0 1 7 3 15 3
頸管縫縮術 2 4 4 3 6 5 10
母体搬送収容数 151 155 132 115 133 136 115

婦人科実績

婦人科入院患者背景
入院適応 2017 2018 2019 2020 2021 2022 2023
子宮頸部上皮内病変 23 17 68 74 64 60 60
浸潤子宮頸癌 20 27 29 33 29 31 27
子宮内膜増殖症 0 1 6 6 6 13 6
子宮体がん 33 26 46 54 50 55 52
卵巣・卵管・腹膜がん 23 26 36 46 49 41 45
外陰癌 1 3 1 3 0 1 2
腟癌 1 2 2 0 3 3 1
良性卵巣腫瘍 78 79 91 90 122 106 132
骨盤臓器脱 1 4 8 11 3 3 1
異所性妊娠 7 7 9 9 4 14 13
絨毛性疾患 3 4 1 2 0 1 2
婦人科手術数と術式
婦人科手術 2017 2018 2019 2020 2021 2022 2023
総数 220 275 362 385 442 433 506
円錐切除術 20 19 67 74 63 60 53
腹式単純子宮全摘術 43 69 71 85 55 52 38
腹式子宮筋腫核出術 1 0 1 3 4 2 1
腹式付属器腫瘍手術 19 8 21 14 12 9 3
腹式異所性妊娠手術 2 2 4 2 1 0 0
腹腔鏡下子宮全摘術
(ロボット支援,vNOTES)
8 33
(7)
59
(19)
69
(34)
84
(43)
118
(57)
98
(25,3)
腹腔鏡下子宮筋腫核出術 0 4 6 13 10 10 17
腹腔鏡下付属器手術 60 77 91 105 111 108 127
腹腔鏡下異所性妊娠手術 5 5 4 7 3 14 13
腟式子宮全摘術 1 2 6 9 2 3 0
骨盤臓器脱手術 1 4 8 11 3 3 0
子宮鏡手術 15 20 24 22 38 17 30
拡大子宮全摘術
(準広汎含む)
5 5 6 5 12 12 1
広汎子宮全摘術 6 8 11 8 12 11 16
悪性腫瘍手術
(大網切除術まで)
25 38 66 72 72 54 47
悪性腫瘍手術(骨盤リンパ節郭清まで)
(腹腔鏡,ロボット支援)
13 25
(3,0)
35
(13,3)
31
(2,17)
24
(0,21)
23
(0,21)
27
(3,19)
悪性腫瘍手術(傍大動脈リンパ節郭清まで)
(腹腔鏡)
19 14 3 12 21
(2)
32
(7)
28
(3)
その他の手術 13 8 8 10 14 11 7
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TEL 0742-46-6001

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