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麻酔科


診療案内

安全な麻酔を基本に各科の全身麻酔、局所麻酔を行っています。
予定手術を受けられる患者さんに対して、手術前にお一人お一人に沿った麻酔の概略についての説明を外来で行っています。わからないことがあれば何でもお聞き下さい。このように手術前に患者さんの全身を十分に把握した上で麻酔を行い、手術後もできるだけ痛みを和らげるよう患者さんに合わせた麻酔方法、疼痛管理などを行っています。
特に開胸手術(肺の手術など)、開腹手術(胃、腸の手術など)、上肢・下肢の手術の場合、局所麻酔(硬膜外麻酔、脊椎麻酔、超音波下神経ブロックなど)を併用し、手術中は手術による患者さんへの影響を少なくし(全身麻酔薬の量を減らす、血圧上昇・頻脈を抑えるなど)、手術後は定期的な消炎鎮痛薬の投与、持続的に少量の麻薬を点滴から投与する方法などを加え、“痛み(術後疼痛)”に対して多方面からアプローチしてできるだけ抑えることを心がけています。

タバコを吸っている方へ

喫煙が肺、心臓などに悪い影響(癌、狭心症、肺気腫の発生など)を与えることはよく知られていますが、手術を受けられる時には以下のことがさらに危険因子として加わります。
・ニコチンの血管収縮作用により、傷の治りが悪い。
・酸素を全身に運ぶ赤血球(ヘモグロビン)に一部一酸化炭素がくっついているため、酸素を多量に必要な手術中、酸素が足りなくなる可能性がある。
・全身麻酔を受けられた場合、手術中より痰(分泌物)が多くなり、手術後、のどに引っかかり咳がたくさんでたり、痰がうまく出せないことがあります。特に胸部、腹部の手術では大きく影響し、喫煙していない患者さんより肺炎などの肺合併症の発生が高いといわれています。
もちろん、上記のことに対して麻酔科医はできるだけの対応はさせていただきますが、一番よい予防法はタバコをやめることだと思います。理想的には6週~8週間の禁煙が必要といわれていますが(呼吸機能が良くなります)、短期間でもなんらかの良いところは現れてきます。手術を受けられる方は、ぜひ、ご自分、ご家族のためにもできるだけ早く禁煙してください。

普段、お薬(常用薬)を飲まれている方へ

最適な麻酔を行うためには、常用薬を調べることが必要です。できるだけ早くその内容(院外薬局のお薬説明書など)と実際の薬を持ってきて担当主治医にご相談ください。
特に、脳梗塞、狭心症(予防)のために血液をさらさらにして血液のかたまりができるのを防ぐ抗凝固薬を飲んでいる方は、手術中の出血、麻酔方法の決定などに影響するため、服薬中止などの調整が必要です。主な薬として、ワーファリン、バイアスピリン、プラビックス、アンプラーグ、パナルジン、エパデール、プレタール、ペルサンチンなどがあります。
また、症状が落ち着いているからといって自己判断で手術前に常用薬を止めないでください。例えば、高血圧の薬を急に止めると、手術中に異常な血圧上昇をきたしたり、喘息のための吸入を止めると手術中に発作の危険性が増します。
健康補助薬、サプリメントにおいても手術、麻酔に影響を及ぼす場合がありますので、ご相談ください。

肺塞栓症について

血液のかたまり(血栓)などが血管内を流れ肺動脈に詰まる病気で、多量に詰まると肺の働きができなくなり、最悪の場合心肺停止もおこるこわい病気です。長時間の飛行機旅行の後におこるエコノミークラス症候群も同じ病気です。
この肺塞栓症の周術期(手術の前後)におこる原因として下肢(足)の深部静脈血栓症があります。手術中や手術後、手術前に長い間寝ている(足の骨折や寝たきり)ときは下肢の血液の流れがゆっくりとなり血のかたまりができやすくなります。この血のかたまりがはがれ肺動脈に詰まるのです。
肺塞栓症の早期診断は難しく、治療薬も手術の出血を多くするため非常に困難です。したがって、塞栓症の発生率を低下させる予防が重要です。予防方法として、手術後は、できるだけ早くベッドを離れ立って歩くこととベッド上での足の運動が大切です。麻酔がさめて足が動くようになればできるだけ以下のような運動を行ってください。(もちろん、手術方法により足を動かすことが悪い場合(できない場合)もありますので、主治医もしくは病棟看護師にお聞きください)
さらに、手術前から弾性ストッキングをはいたり、一定間隔で足を圧迫する機械をつけて肺塞栓症を予防する場合があります。(ストッキング着用が必要な方は、病棟でサイズを測定してお渡ししますので、手術当日、弾性ストッキングをはいて手術室へおいでください。)
わからないことがあれば、麻酔科(術前診察のとき)もしくは主治医、各病棟看護師にお聞きください。
足の運動歩き始めるまで1時間に1回、気が付いたら行ってください。

  • つま先を下へ向け足の甲を伸ばし、続いてつま先を引き上げる。
  • 足の指を閉じグーを作り、続いて足の指を開く。
  • 足首を回す。
  • 片足ずつ膝を伸ばしたり曲げたりする。

当センターの麻酔科の特徴

安全な麻酔を基本に各科の全身麻酔、局所麻酔を行なっています。

1.術前診察の実施

予定手術を受けられる患者さん、家族の方に対して、術前診察と麻酔説明を行っています。手術前に全身状態を十分把握し、お一人お一人に沿った麻酔の概略についての説明を行っています。わからない事があれば何でもお聞きください。
また、同時に看護師が手術室入室時の注意点など、薬剤師が内服薬調べ、手術後の鎮痛薬の説明などを行い、手術の安全を高めています。(周術期管理センター)

2.術後鎮痛を意識した麻酔

手術後の痛みを局所麻酔(硬膜外麻酔、せき髄くも膜下麻酔:下半身麻酔、超音波ガイド下神経ブロック)や医療用麻薬の微量点滴などで可能な限り抑えることを心がけています。
*超音波ガイド下神経ブロック
神経ブロックは末梢神経の近くに局所麻酔薬を作用させ、手術後の痛みを和らげますが、超音波装置を用いることで安全性と確実性を高めることができます。また、抗凝固薬(血をサラサラにする薬)を内服し、硬膜外麻酔、脊髄くも膜下麻酔ができない場合でも、点滴からの痛みどめとともに補助的に行い、痛みを和らげることが可能です。

3.ペインクリニック診療(痛みの治療)

主に、急性帯状疱疹(ヘルペス)痛、帯状疱疹後神経痛、癌性疼痛、脊椎疾患(頚、腰下肢の痛み)などを対象としています。

外来

手術を受けられる方

平日午前9時より、2階の周術期外来(エレベーターホールの奥)で原則として翌日予定手術を受けられる患者さんの術前診察と麻酔説明を行っています。

ペインクリニック(痛みの治療)を受けられる方 (完全予約制)

院内紹介いただいた患者様に対して、毎月曜日(受付9時から11時)、3階手術室内で診察、神経ブロックを行っています。

外来診療担当

ペインクリニック 中山        

医師紹介

周術期管理センター長
下村 俊行

専門分野・研究分野

  • 臨床麻酔全般
  • ペインクリニック
  • 緩和ケア

学会認定専門医等

  • 日本麻酔科学会麻酔科専門医・指導医
  • 日本ペインクリニック学会専門医
  • 奈良県立医科大学非常勤講師・臨床教授
  • 緩和ケアの基本教育に関する指導者研修会修了
  • 臨床研修医指導者講習会受講済

麻酔科部長
葛本 直哉

専門分野・研究分野

  • 臨床麻酔全般

学会認定専門医等

  • 日本麻酔科学会麻酔科専門医
  • 日本麻酔科学会麻酔科指導医

麻酔科医長
松澤 伸好

専門分野・研究分野

  • 臨床麻酔全般
麻酔科医長
中山 佳奈

専門分野・研究分野

  • 臨床麻酔全般
  • ペインクリニック

学会認定専門医等

  • 日本麻酔科学会麻酔科専門医、 日本ペインクリニック学会専門医
医長
岩田 正人

専門分野・研究分野

  • 臨床麻酔全般

学会認定専門医等

  • 日本麻酔科学会麻酔科専門医・指導医
医長
森岡 匡世

専門分野・研究分野

  • 臨床麻酔全般

学会認定専門医等

  • 日本麻酔科学会麻酔科専門医
専攻医
大井 彩子

専門分野・研究分野

  • 臨床麻酔全般

治療実績

平成23年 平成24年 平成25年 平成26年 平成27年 平成28年
麻酔科管理症例 2301例 2439例 2546例 2409例 2454例 2555例
全身麻酔 2035例 2211例 2244例 2171例 2203例 2328例
脊髄くも膜下麻酔 262例 227例 297例 232例 245例 219例
緊急症例数 307例 322例 321例 326例 364例 418例

神経ブロック施行例(手術時)   超音波ガイド下神経ブロック*

平成23年 平成24年 平成25年 平成26年 平成27年 平成28年
腹横筋膜面
ブロック*
155例 199例 236例 347例 416例 481例
腹直筋鞘
ブロック*
55例 32例 79例 260例 284例 360例
大腿神経
ブロック*
138例 129例 162例 95例 40例 40例
坐骨神経
ブロック*
(膝窩アプローチ)
41例 60例 91例 89例 116例 114例
閉鎖神経
ブロック
8例 11例 8例 4例 1例 3例
腸骨ソケイ下腹神経
ブロック*
6例 1例 15例 23例 27例 44例
肩甲背神経
ブロック
107例 95例 110例 112例 83例 69例
傍脊椎神経
ブロック*
6例 41例 40例 75例
腕神経叢
ブロック*
2例 10例 30例 18例

教育認定施設

社団法人日本麻酔科学会麻酔科認定病院